級数解を用いたベッセル関数の導き方
ヘルムホルツ方程式と呼ばれる式に対し、円柱座標を適用させて得られる方程式に次に示されるような微分方程式があります。
この方程式のことをベッセルの微分方程式と呼びます。
この微分方程式の解を導くためには普段通りのやり方だとうまくいかないので、ある級数を一つの解として仮定するやり方─“級数解法”という方法を使ってその解を求めていくことになります。
まず解としての級数を仮定
この微分方程式を解いていく際において次のような級数解をひとまず考えます。まとめて簡単に表すと次のような関係式が出てきます。
これらを先ほどのベッセル微分方程式の中にそれぞれ代入していきます。
ここで上記式の左辺第1項を次のように分けて考えていきます。
より、
第1項から、
第2項からを考慮して、
さらに第3項より、
次に式の中のをと同じ姓の実数と考えて次のように置きます。
よって次のようになります。
kを0から順位代入していきその式の変化を見ていきます。
こうした結果により奇数項はゼロになるのでこれを省くために新たにを用意して、
式の中のを次のように置きます。
式の中のを次のように置きます。
このことから、
最初の式に当てはめれば、
となり解と仮定したべき級数は次のように置けます。
さらに次に示されるような性質を持つガンマ関数と呼ばれるもの、
ベッセル関数の描画
補遺━ベッセル関数の微分変形
ベッセル関数にの乗したものを掛けて、それをで微分したときどのような形に変形できるかを考察してみましょう。
簡単にまとめると次のような形になります。
なのでさわりだけ知っとくと後々楽かもしれませんので、とりあえず軽くログってみました。
途中、以下に示すようなガンマ関数の性質を使っています。
この辺のとこは大した内容ではないですがこうした変形は量子力学の問題なんかでたまに使われることがあります。
なのでさわりだけ知っとくと後々楽かもしれませんので、とりあえず軽くログってみました。