フーリエ級数展開
区間における積分可能な関数は次のように展開することが可能です。
このように表現されるとき、上式の右辺、
の部分をフーリエ級数展開といいます。ただしは次のようになります。
実際にを求めます。まず、
の両辺にをかけて、それをからまでを積分します。
右辺第一項の計算
なので。よって、
次にの導出において三角関数の性質についておさらいします。
三角関数の加法定理には以下のような性質があります。
こういった性質を使って上記の積分を解いていきます。
右辺第2項の計算
まず
ちなみに上記の式においてはという関係を使っています。
つぎにであるならば
この結果によりのときはのときだけゼロでない結果がでます。
さらにの部分は、
となり結果はゼロ。ちなみにコサインの偶奇性により。
こんどはの両辺にをかけて、します。
右辺第一項は、なので式自体が消去できます。
さらに第2項も、上記のように計算していけば同じように結果は0です。
第3項
のとき
次にのとき
この結果により、のとき、はときだけゼロでない結果がでます。
具体的な例
次に示す範囲のをフーリエ級数展開してみましょう。
まず求めるものはとです。
よってのフーリエ級数変換は、
を計算します。
つづいて第2第3項の計算。
よってのフーリエ級数変換は、
となります。
非常に単純に示した
のようなモデルからなぜ上記のような式が出てくるのかと考え込む方が多いと思いますが、まぁそこはあまり深く考えずにこういうものなんだと軽く受け止めてください。