よいこの低学年向け数学ひろば

3次方程式によるフリードマン・ルメートルモデルの解釈

 


U: のとき

であるならばKは、

しかしここで、というのを思い出すと、


よって次のような三次方程式が導かれます。

λについての三次方程式であるので今度はこのλについて解いていきます。
まず、カッコの中の式と置く変数変換をして式を変形させます。

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ここでさらにと置く変数変換をして(1)の式に代入します。



この(2)式においてこれを成り立たせるためにはこの式より抜き出した次の2つの式が必要な条件になります。

まず(3)式より、

さらに(4)は、

となりますが、(3)のP,Qと形を合わせるために両辺を3乗して次のようにおきます。

ここで高校生のころに習ったはずの二次方程式の解と係数の関係というのを思い出せば、

というのがあったので先ほどの(3)(4)式におけるPとQの3乗をそれぞれα、βと見立てると次のような二次関数の解と考えることが出来ます。

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これの解を求めるために同じく高校のときに習った二次関数における解の公式を使ってみると… 3次方程式,フリードマン,ルメートル,宇宙モデル,微分方程式

となるのでは次のようになります。

今度はこの(5)(6)を解いていきますが、まずその前にの解を考えると一つ目の解はすぐにω=1であるのでこれをつかって解いていけば、
これによりの解が1の立方根として、

と表せることを考慮すればPとQの立方根をとる際にも同じように3つの場合を考えるので、

次に、xはx=P+Qとしているのでこれらの組み合わせを考えますが基本的に虚数解の入っているものはこの場合解として相応しくないのでそれが入っていないものをとればxは次のようになります。

さらにxはλの変数変換なので元に戻せば解は最終的に次のようになります。

 


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