微分演算子の表記
ある関数を、例えばで微分する場合は左側からのように演算子を“作用”させ、そしてそれらに働きかけて関数そのものを変化させます。
こういったものを作用素といい、この場合は時間ですが、それ以外にもや∇(ナブラ)、さらにはダランベルジャンなどもその作用素(オペレーター)と呼ぶことができます。演算子法とはその作用素自体を記号のなどとし、そしてそれを通常の“代数”(例えば分数)のように扱うちょっと変わった計算法になります。
いまの関数をとした場合、微分演算子の表記法は
となります。なので例えばに対して上記の演算子を作用させれば
などとなります。
普通はの関数をとした場合 といった表現を意味し、微分方程式における といった1階、2階…の表記は、
と表すことができます。
逆演算子
通常はであるので、これの逆数は積分を意味していると考えるようにします。とするならば、
であり、
を意味しています。
今ここで次のような関数を考え、それに対して微分演算子を作用させます。積分により、
またさらに次のような関数に対しても上記の場合と同じようにを作用させて計算すると、
この計算結果を逆にとらえれば、
となり微分演算子の逆数をに作用させると右辺のように変化するんだと考えることができます。
こうした数学上の因果律を使って、
を実際に解いていきます。
となるので結果的に次のような関係式が求まります。