定数係数の2階同次微分方程式
2階のある微分方程式
を考えます。
今仮にをが解であるとします。これを実際に代入してみると、
これを特性方程式といいます。
ここで高校で習った解の公式という奴を使ってみると、
判別法というのを出してみるとになりこれによって解の種類が3種類ほどに分別できます。
のとき
解は異なる2つの実数の解 となり、基本解は
さらに一般解は
のとき
(重根と呼ばれのときにおきる)解は重解となります。
この場合、この特性方程式の根はですが、簡単に基本解が同じもの2つということにはなりません。n階の微分方程式にはn個の任意定数を含むn個の解が必要です。つまりに対して線形独立なもう一つの解を求めなければなりません。その2つ目の解を仮に
と置きます。
するとは となります。これを先ほどの式に代入してみると、
この式を2回積分します。
となりますが、ここで求めいているのはとは違う独立な解を求めることなのでこれを単に、とおきましょう。そうすると、
となります。 と置けば基本解は
一般解は、
となります。
のとき
このとき解は実数と、それ以外に虚数と呼ばれるものがミックスされた複素共役と呼ばれるものになります。余談になりますが 汎用ブラックショールズモデルを導く際にはこのときの解を用います。根は
といったものになり基本解は次のようになります。
実数がに対応し虚数側がといった三角関数のほうに対応しています。
特性方程式は次のようになります。
ちなみに虚数はといった性質を持っています。
【例題】
をといてみます。
まず特性方程式をつくります。
因数分解ができないのでこれは解の公式を使って求めます。
となるので基本解はなので、一般解は
となります。
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