力学の分野において理想的なバネにつながれた物体の振動する様子を示したものを一般的に調和振動子などと言ったりしますが、その調和振動子に量子力学においてよく出てくるシュレーディンガー方程式という式に当てはめていった場合、数式的にどのような振舞を示すかを考察します。
ここで一次元調和振動子におけるポテンシャルエネルギーを次のように置きます。
シュレーディンガー方程式と呼ばれるものは上に示すようなものでした。
ここで一次元調和振動子におけるポテンシャルエネルギーを次のように置きます。
こうすると先に挙げたシュレーディンガー方程式は次のような形になります。
さらに変形させると次のようになります。
この微分方程式を解くために座標の代わりにを用いて変数変換し、さらにを使ってを次のように置きます。
一次元調和振動子におけるシュレーディンガー方程式の解を求めます。 作用素をチェーンさせ作用素そのものを変化させます。
これらにより2階の作用素は次のように変形できます。
これらの結果を使って先ほどのシュレーディンガー方程式を変形させていきます。
という感じで最初に出てきたシュレーディンガー方程式を上に示されるような形に変形させた微分方程式が出てきます。
これの解を求めていくのですが通常のやり方でいくとうまく解が求まりません。そこであるベキ級数を解と仮定する“級数解法”というやり方をしていってこの微分方程式を解いていきます。
解と仮定したを次のように置きます。
解と仮定したを次のように置きます。
これを次々に微分していきます。
代入していきます。
ここでこれの解を次のように置きます。
こうすることにより、 よって、 の式は次のようになります。
さらに変形していきます。
代入してまとめます。
整理すると次のような関係式が求まります。
これらの結果により分子のほうでという条件を付けるとはゼロになっては収束します。
によってが決定されますがこれが発散されないようにすればよく、でとなるために
より、
nは0,1,2、…のように続くのでこのエネルギー単位“E”はごとの均等なレベルで表されることになります。