【部分積分法】
公式としては次のようになります。
の右上についている
という記号は一回微分したという意味です。
具体的に表せば次のような構造になっています。
2つの関数が積の形になっているものでその左辺のどちらかの関数を微分してある関数と考えて右辺に書かれているような形におくという作業をします。
以下に示す例題において実際にやってみると次のようになります。
が
にあたり、
が
に相当します。
なのでまずを求めなければならないので
を積分します。
これを部分積分の公式に入れていくと、
【例題1】
次に示す対数関数を部分積分によって求めてみましょう。
上記式では先ほどの公式の部分に対応するはずのおよび
のどちらかにあたるであろうと思われる部分が一つだけかけています。
こうしたときに相当する部分、すなわち微分した後の数値として式なのかに“
”があるとし、次のように求める積分式を置きます。
上記の式においてはに相当する部分が“
”で、
に相当する部分が元から示されていた
になります。
なのでこれらを公式に当てはまていけば、
となるのでlog xの積分は以下のような結果を得ます。
【例題2】
公式をあてはめて問題を解いていきます。
となるので、さらに右辺第2項に対して部分積分を施します。
よって答えは次のようになります。
なお途中のの2乗の微分は合成関数微分の方法を利用して次のように導いています。
【問題】
次の不定積分を部分積分を使って計算してみましょう。
【答え】
ここでを
と置きます。
すると、
よって答えは次のようになります。
【定積分】
例題
次に示すような三角関数を含んだπから―πまでの定積分を求めみましょう。
ここでも部分積分法を使います。
ちなみにの性質上、
は
です。
だと
になります。
こういったことは記憶ではなく、頭の中に次に示すような単位円を思い浮かべるとわかりやすいかと思います(理由は自分で考えてみましょう)。
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