置換積分
【関数の変数変換】
積分の計算というのは主に積分の公式が使えるように変形させるという行為が非常に重要になってきます。
例えば次のような形の積分を実行するにはどうすればよいかを考えます。
こういったものの場合、ほかのある変数で置き換える(置換)という作業をします。
上記の問題ではまず括弧の中のに着目してそれを仮にとおきましょう。
それを微分すると、
これにより、
となるのでこれらを元の式に代入すれば、
となります。
これを普通に積分し、元に戻せば、
となります。
【例題1】
次の問題を置換積分を用いて解いてみましょう。
まずカッコの中の式を次のようにtと置いてそれをで微分します。
としてこれをもとの式に代入します。
を元に戻せば、
より次のように求まります。
【例題2】
次の問題を解いてみましょう。
指数関数の乗数部分を先ほどと同じようにに置換します。
代入します。
三角関数を使った置換積分
まずを次のように変数変換します。
で微分しますがタンジェントは、
と表せるのでこれを商の微分公式、
に当てはめて計算していくと、
これより次のように求まります。
ここで三角関数の公式の式を変形してみると、
となるのでこれらを問題式に当てはめていきます。
逆写像定理により,
となるので結果は以下のようになります。
その他、三角関数を使った置換積分の例
今度も先ほどと同じくをで置換しますがここでちょっと工夫して次のように置きましょう。
これをで微分します。
となるのでこれらを代入していきます。
さらに次のように変換式を変形します。
より、
よって次のようになります。
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