合成関数の微分法
合成関数とは
合成関数というのは複数の関数によって構成されているいわば混合型関数のようなものと考えればよいでしょう。
この合成関数を微分するという概念は微分積分学を学習する上で非常に重要であり避けては通れないものになります。
連鎖律(chain rule)
■考え方としては次のようになります。
変数によって構成されている
という関数を考えます。
その微分表現はですが、
の式はその中に同じ変数
によって2つの関数によって構成されていたとします。
その二つに分けた関数をそれぞれとします。
すると微分表現は次のようになります。
微分記号(ディーズィーディーエックスと読みます。けっしてディーエックス分のディーズィーなどとは言いません)というのは厳密には分数ではないのですが、この場面では大体そんな感じで受け止めてください。
では実際の計算に照らし合わせてやっていきます。
に対して微分を実行します。
上記の式はまず、という式と
という二つの関数で構成されているということがわかるかと思います。
それぞれを、
とすると、
などと表現できるので、それをそれぞれ微分します。
という結果が出てくるので、先ほどのに代入すれば、
ここでは
であるので、それを代入し、
となります。
合成微分法を知らないという場合、括弧の中を分解してさらにそれを微分しようとするでしょうがこのようなやり方をすればだいぶ手間が省ける効率的な微分法だということがお分かりいただけるかと思います。
さらに多くの関数で構成されている合成関数であったとしても、同じように、
とすればよいでしょう。こうしたやり方の利点は、ある関数の中にどんなに多くの関数が構成されていようともその構成関数を鎖のようにループさせればいくらでも合成関数の微分が可能であるということです(ただし厳密な理論と証明ははぶきます)。
その他の計算例
次の合成関数を微分してみましょう。
この関数は、
のように表せます。
これを次のようにチェインさせます。
なので、それぞれを微分すると、
代入すれば、
よって式を
で微分した結果は以下のようになります。
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