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ベクトル場の発散


ベクトル場発散 ━ ダイバージェンス

ある座標点を中心とした領域からのベクトル(矢印)の外向き量を横、縦、別々に考え、それらをその領域の上下、あるいは左右の間隔で割ったものをその座標点からのベクトル場の発散、または“湧き出し”といいます。

二次元ベクトル場の発散において、ある一つの座標点における値は、数学的にはその座標点において計算された、

によって与えられます。

さらにはこのベクトル場の発散のことをという記号で書きます。

なおこれらは以下のように書き換えることも出来ます。

例題①

次に示すようなベクトル勾配があったとします。

このときのベクトル場における、およびの地点に対するダイバージェンス(ベクトル場の発散)を求めてみましょう。

まずポイントとする座標点において次のような領域を考えます。

目標とする点を中心に縦横それぞれ2のメモリ幅の領域をとって、そこからの“出っ張り”の部分でのベクトル量をプロットします。

2つのメモリをとっているのでプロットした数字は“2”で割り算をします。

次に、においてのダイバージェンスも先ほどと同じように座標点において次のような領域を考えます。

先ほどと同じ要領で計算していきます。

例題②

下のベクトル場において、座標、

のそれぞれにおける(ダイバージェンス)を求めてみましょう。

(1)

目的とする座標点において、次のように例題①で示したような領域を考えます。

これを元にダイバージェンスを求めると、

(2)

上記と同じようにダイバージェンスを求めます。

Pythonによるラプラス方程式の描画

サテライトサイト「微分方程式いろいろ」コンテンツ内で取り上げた「ラプラス方程式」にて使用されたPythonグラフィックスになります。

ラプラス方程式とは、2階の線型楕円型偏微分方程式のことになります。領域内においてある境界条件を満たすラプラス方程式を求め、それによりさまざまな解析解を導くことが可能です。

ここでは簡単な例として長方形プレートの平衡温度分布に関して、2次元のラプラス方程式で導き出した解をPythonの3次元描画によって表現します。

ラプラス演算子

ひとまずラプラス方程式に関しての簡単な予備知識を考察していきます。

それぞれの座標とした3次元座標空間において2階の偏微分作用素をとし、この作用素を次のようにおきます。



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