“コリオリ”というのは地球が回転することによっておこる見かけの運動力を、回転座標上で移動したときの移動方向と垂直な方向に受ける慣性力の一種を数式で表現したものになります。
実際の現象で有名なのは台風の回転する向きなどで、それ以外には射程数キロをこえるような長距離狙撃などを行う場合はこのコリオリ力の影響を考慮する必要があり、よくマンガやアニメなどでその題材にされることもあるようです。
以下の数式は回転座標系における見かけの運動力も考慮した運動方程式になります。
地球の回転速度
左の図のように地球に見立てた球体の北半球側の角度(緯度)をで表しその角度における地表面の点を点、図のように地球の中心点から点を通りその鉛直方向に延びる向きを軸、そして南極点に向かう方向で軸とは直角方向の向きを軸、そして東の方向(回転する方向)の軸軸の両方ともから直角の回転方向へ向かう軸を軸とします。
さらに地球の回転速度(自転速度)をと表します。
三角関数などを使って三方向の角速度を表せば次のようになります。
ここで外積の部分、
を具体的に計算していきます。
よって三方向それぞれの式は、
を消してライプニッツ表記にしてまとめると次のような式が求められます。
上記の式だと2階微分の項が入っているので積分を行って階数を一つ減らしてみます。
加速度成分に関して一度積分していますので出てきた方向における弾丸の初速度と考えられるので上記のようにと表します。
一回積分します。
加速度成分に関して一度積分していますので出てきた方向における弾丸の初速度と考えられるので上記のようにと表します。
次にに対しても同様に計算をしていきます。
に対しても同様に一回積分します。
ここでの成分ですが本来銃弾の射出においては照星を基準にして(標的までの距離を基準にして)照門の位置を上下にずらして弾丸を上方に向けて撃つものなのですが、ここではあくまで軸に水平に射出するものと仮定するのでそれを無視します。
なのでここではとします。
に対しても同様に一回積分します。
ここでの成分ですが本来銃弾の射出においては照星を基準にして(標的までの距離を基準にして)照門の位置を上下にずらして弾丸を上方に向けて撃つものなのですが、ここではあくまで軸に水平に射出するものと仮定するのでそれを無視します。
なのでここではとします。
これらの連立微分方程式を解いていきますが、元の式をよく見てみるとの式の中にとのそれぞれの一階微分の項が入ってるのでこれに代入して連立方程式のように計算していったほうがよさそうなのでそのままやっていきます。
結果的に次のような連立微分方程式を解いていくことにします。
結果的に次のような連立微分方程式を解いていくことにします。
長射程弾道軌道計算@関連ページ
- コリオリの力
- 備忘録のためのいろいろな微分方程式を扱ったサイトです。個人的な趣味の領域でやっているのでかなり脱線した内容もあるかと思いますが、そのへんのところは生あたたかい空気でおながいします。
- 長射程弾道軌道計算A
- 備忘録のためのいろいろな微分方程式を扱ったサイトです。個人的な趣味の領域でやっているのでかなり脱線した内容もあるかと思いますが、そのへんのところは生あたたかい空気でおながいします。
- 長射程弾道軌道計算B
- 備忘録のためのいろいろな微分方程式を扱ったサイトです。個人的な趣味の領域でやっているのでかなり脱線した内容もあるかと思いますが、そのへんのところは生あたたかい空気でおながいします。