フリードマンの宇宙モデル-The Friedmann Models
宇宙論の基礎方程式の(3)は
(3)式の変形
この(#)の式に対してすれば次のような式が導かれます。
宇宙論の標準モデル
Pは圧力です。このときフリードマンの宇宙モデルは、 としているのでこれにより(♯)は、 宇宙のスケール因子aに関わらずρが一定だとしているので、 さらに風船(宇宙)は膨らんでも中身は一緒であるので、 ここでを現在における量として次のように示します。
基本方程式(2)の変形
フリードマン宇宙モデルにおいてはΛ=0であるので、これを宇宙論の基礎方程式(2)に代入して変形させてみましょう。
よって一般式、
または、
この一般式における正負の記号の意味は、
1. + | 宇宙の膨張期 |
---|---|
2. − | 宇宙の縮小期 |
ですが、“2”のマイナス記号のほうについては、現在、宇宙の膨張が加速しているので記述できません。
ですので現在は宇宙膨張期である+のほうを採用します。
更に今度は式を変数分離します。
ですので現在は宇宙膨張期である+のほうを採用します。
両辺を積分します。このときビックバンの大きさは0に等しく、そしてその後は任意における時刻はと考えて積分範囲はだとします。
このとき時刻t=0でと置くならば、
よって、
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