境界値に関する問題
境界値に関する問題
境界値問題 ━ 一般的に無数の解を持つ微分方程式においてその定義されている領域の境界上で解、またはそれの導関数の値に対し何らかの条件を課すことによって解を指定します。この条件を境界条件と呼び、この境界条件を満たす解を求める問題を境界値問題といいます。
例としてこのカテゴリーでは以下のような波動や熱伝導における境界値に関する問題を、フーリエ解析のチャプターにあったフーリエ積分やフーリエ級数を用いてそれらを偏微分方程式によって考察していきます。
◆コンテンツ紹介
波動方程式
双曲線偏微分方程式に関する考察
波動方程式とは、波動の変位に関して時間と座標に関する変数を独立変数としてとらえることのできる定数係数型偏微分方程式(双曲線偏微分方程式)であり、この方程式における境界値に関する問題を、半区間におけるフーリエ積分表示などを使って解いていくことを考えていきます。

この上記方程式における
を時間と距離の変数を含むものとして次のようにおきます。

こうすることにより変数分離という形で式をとらえることが可能になります。
これの便利なところは左右それぞれにおいて互いに独立変数とすることができその定数係数を例えば
とおいて計算していけることにあります。
次のようにおけることになります。

このようにしてそれぞれの微分方程式を条件に分けて計算していくことになります。
熱伝導方程式
放物形偏微分方程式(1次元熱伝導方程式)に関する考察
未知関数を含まない関数を分離できないときを同次といいその同次線形偏微分方程式においては“重ね合わせの原理”というのが成り立ち、
がその方程式の解ならば、その線形結合も解となります。
次のような式を考えてみましょう。

変数分離法を使って、
を
と
の関数として二つに分離します。

これを上式に代入すると、



式の両辺をよく見てみるとそれぞれが
と
だけの関数になっていることがわかります。
上式のように
と
を独立に考えても等式が成り立つためには両辺の値が定数であると考えればよいことになります。
この定数を
としてそれぞれの式に対し次のようにおきます。

こうすることによってそれぞれの変数ごとに分かれた次のような微分方程式が導かれます。

これらの式に対して境界条件を課して解を導いていきます。
無限区間における熱伝導方程式
無限区間における熱伝導方程式(拡散方程式)とフーリエ積分
定区間における一次元熱伝導方程式に対して今度は無限区間における熱伝導方程式を考えます。このとき積分範囲が無限区間になりフーリエ積分表示が適用できるようになります。

熱伝導方程式で使われた上記の微分方程式に対して、同様に次のようにおいて変数分離します。

同様にして次の方程式、

に関して熱伝導方程式と同様に解を導いていきますがこの無限区間における積分においては次のような式の計算が付加されることになります。

このカテゴリーでは境界値問題に関して以上の内容を取り扱って行く予定です。以下のリンクよりお入りください。

熱伝導方程式
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無限区間熱伝導方程式
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Title Text
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コリオリの力とは
フランスの科学者で軍属でもあったガスパール・ギュスターブ・コリオリ
初歩的な力学の分野において慣性系に関する話の中にコリオリの力というものがあります。
この“コリオリ”とは人の名前であり地球が回転することによっておこる見かけの運動力を、回転座標上で移動したときの移動方向と垂直な方向に受ける慣性力の一種を数式で表現したものになります。

一般的にこのコリオリという人物は科学者という記述が多いのですが実は軍人でもあったことはあまり知られていないようです。
北半球において大砲を撃ったとき、その弾道が標的よりもわずかに右にずれることを数式によって説明した人物ということで自衛隊でも多少知られた存在らしく、話の小ネタとして話題になることもありました(おそらく重迫撃砲(ヘヴィモータ)などではコリオリの力による弾道補正が必要になるためだと思います)。
回転座標で運動する物体
円運動の角度を
、周囲に沿った距離を
、ボールの速度を
、慣性力を
とおくと、

上の図は、矢印の通りに回転させた円盤を真上からみたものであり、中心から外側へ投げた球があたかも右のほうへずれたように見えるその様子を表したものです。中心部分にいる人物は図の
の方向へ投げたつもりが
のほうへまるで曲がって投げたように見えてしまいます。
はは動径方向に垂直な方向に働く慣性力とし、一定加速度での移動距離は
の形で表せるので、


この力をコリオリの力と呼び、回転座標系で運動する物体に加わる慣性力のことを言います。
この力を実際に数式を使って具体的に表現してみましょう。

左の座標系が3次元での回転、右の座標系の図が2次元での回転を表したものになります。
これより回転座標系において時間変化した角度を
とすれば以下のように表せます。

または、

これを時間で微分します。


上記式を再度時間微分します。


力
と
の間の関係は次式で表されます。

さらに
系(慣性系)では次のような運動方程式、

が成り立つので上の式の結果を用いて
を表せば、


これらを代入し
系の座標について整理すれば、

は回転系座標から見た加速度運動で、運動の原因となる力として
のほかに2つの力が加わった形であり、右辺第2項、第3項は見かけの力(慣性力)を示しています。
右辺のそれぞれの意味は、
| 右辺第2項(コリオリの成分) | ![]() |
| 右辺第3項(遠心力の成分) | ![]() |
を示しています。
回転座標系をまとめてみると次のようになります。
慣性系に対して運動する座標系
| 1. | 等速度運動する座標系は慣性系となる(ガリレイ変換) |
| 2. | 加速度運動する座標系は非慣性系(見かけの力=慣性力)を考える
|
| 3. | 回転運動をする座標系は2種類の見かけの力を考える
|
これらを踏まえて今度は長距離射撃におけるコリオリ弾道軌道計算を考えていきましょう。
次回に続きます。



