Mathematical.jp

よいこの低学年向けすうがくひろば



2重振り子②-微小でない場合


2重振り子の振動②-微小でない場合

微小でない場合の2重振り子の振動

上図のそれぞれのおもりはどちらも質量をとし、その重りをつないでいる糸の長さはで曲がったりせずかつ重さは無視できるものとします。

軸に関しては下向きにとります。

こうした場合、ラグランジアンの式は次のような式になります。

途中の式では以下のような三角関数の公式、

を使っています。

についてのラグランジアンは、

ここで三角関数の公式を使うと、

ここで求まった上記式に対して以下の三角関数の公式を適用します。

そうすると以下のように求まります。

この結果をについてのラグランジアンに使えば、

次はに対しても同じようにすると、

となるので以下のように求まります。

上記の式に関してそれぞれのそれぞれについて求めていきます。

まず上記式に関して、

出てきたこの式を式に代入すると、

さらに計算していきます。

これによりに関しては以下のように求まります。

また上記式導出においては三角関数におけるの性質であるを使っています。

次にを求めます。

まず、式においてについて変形すると、

この式を、先ほどの、

の式の右辺のに代入し計算していきます。

これより、

この式の右辺をさらに以下のようにして計算していきます。

これによりは以下のように求まります。

まとめれば以下のようになります。

出てきた式を見てわかるように、かなり複雑な運動を行うことが予想できると思います。

さらにおもりの重さの違いや糸の長さの違いなどが加わればもっと複雑な、なかばカオス的な状態を導くことになります。

近似式を用いた振動の考察

いったんここで、上式において次に示す近似式、

これらを代入して計算するとどうなるかを考察してみましょう。

まずより、

さらにより、

さらに今度は上記関係式を連立させて計算していきます。

まず、

次にの式に関してそれを2倍して辺々かけ合わせます。

先ほどの複雑な2つの式が以下のように簡単な形式の連立微分方程式になります。

ここでとおいてみましょう。

すると、

これは2重振り子の振動①-微小な場合において求められたの連立式と同一なものであることがわかります。

連成振動の解①

図の弦は長さ3lで糸の張力Sで張っておき長さlごとに質量mのおもりを結び付け、そのおもりは直角方向のみに振動するものとします。

連成振動の解②

壁側についているばねのばね定数をc、真ん中のバネのバネ定数をkとし、そのバネの境に重さmのおもりをつけた場合の連成振動の解を導きます。

2重振り子の振動①

糸の重さは考慮せずおもりを2つ吊るした振動角をθ1とθ2とした場合の振り子の微小振動の動きをラグランジアンを使って解析してみましょう。

2重振り子の振動②

それぞれの重りはどちらも質量mとし、その重りをつないでいる糸の長さはlで曲がったりせずかつ重さは無視できるものとします。

コリオリの力とは

フランスの科学者で軍属でもあったガスパール・ギュスターブ・コリオリ

初歩的な力学の分野において慣性系に関する話の中にコリオリの力というものがあります。
この“コリオリ”とは人の名前であり地球が回転することによっておこる見かけの運動力を、回転座標上で移動したときの移動方向と垂直な方向に受ける慣性力の一種を数式で表現したものになります。

一般的にこのコリオリという人物は科学者という記述が多いのですが実は軍人でもあったことはあまり知られていないようです。

北半球において大砲を撃ったとき、その弾道が標的よりもわずかに右にずれることを数式によって説明した人物ということで自衛隊でも多少知られた存在らしく、話の小ネタとして話題になることもありました(おそらく重迫撃砲(ヘヴィモータ)などではコリオリの力による弾道補正が必要になるためだと思います)。

回転座標で運動する物体

円運動の角度を、周囲に沿った距離を、ボールの速度を、慣性力をとおくと、

上の図は、矢印の通りに回転させた円盤を真上からみたものであり、中心から外側へ投げた球があたかも右のほうへずれたように見えるその様子を表したものです。中心部分にいる人物は図のの方向へ投げたつもりがのほうへまるで曲がって投げたように見えてしまいます。

はは動径方向に垂直な方向に働く慣性力とし、一定加速度での移動距離はの形で表せるので、

この力をコリオリの力と呼び、回転座標系で運動する物体に加わる慣性力のことを言います。

この力を実際に数式を使って具体的に表現してみましょう。

左の座標系が3次元での回転、右の座標系の図が2次元での回転を表したものになります。

これより回転座標系において時間変化した角度をとすれば以下のように表せます。

または、

これを時間で微分します。

上記式を再度時間微分します。

の間の関係は次式で表されます。

さらに系(慣性系)では次のような運動方程式、

が成り立つので上の式の結果を用いてを表せば、

これらを代入し系の座標について整理すれば、

は回転系座標から見た加速度運動で、運動の原因となる力としてのほかに2つの力が加わった形であり、右辺第2項、第3項は見かけの力(慣性力)を示しています。

右辺のそれぞれの意味は、

右辺第2項(コリオリの成分)
右辺第3項(遠心力の成分)

を示しています。

回転座標系をまとめてみると次のようになります。

慣性系に対して運動する座標系

1.等速度運動する座標系は慣性系となる(ガリレイ変換)
2.加速度運動する座標系は非慣性系(見かけの力=慣性力)を考える
  • 加速度αで運動している系見かけの力見かけの力

3.回転運動をする座標系は2種類の見かけの力を考える
  • 遠心力:
  • コリオリの力:

これらを踏まえて今度は長距離射撃におけるコリオリ弾道軌道計算を考えていきましょう。
次回に続きます。


PAGE TOP