Mathematical.jp

よいこの低学年向けすうがくひろば



連成振動の解①-弦の振動


連成振動の解①-弦の振動

長さの糸を張力で張っておき、長さごとに質量のおもりを結びつけ、そのおもりは直角方向のみに振動するとします。

こういった場合のおもりの小振動をラグランジアンを使って求めてみましょう。

まずそれぞれの糸における直角方向の張力を求めます。

これにより張力は、

これらの結果によりラグランジアンは次のようになります。

ここでラグランジュ方程式、

より、

つぎに、

より、

ここで解を次のように置きます。

これをそれぞれ2階微分します。

微分前の解とみなしたものと比較すれば、

に代入します。

今度はに代入すれば、

求まった次の式、

と次の式、

の両方の式においてが同時にになると運動しないということになり、これは意味がありません。

上記の式において意味のある解を求めるには、同時ににならないような解を求めなければなりません。

その同時ににならないような条件として次に示すような行列式を使った永年方程式と呼ばれるものを計算する必要があります。

この行列式を解いていきます。

ここでとおくと、

この方程式を以下のようにして分解計算していきます。

右の導かれた方程式から次のような解が求まります。

この2つの解が出てくるのでこれをプライムを使って以下のように区別します。

に関して、

より、

さらにより、

より、

この結果により次のような式が求まります。

まず、より、

の一組と、

さらにより、

の2組が求められることになります。

これらをそれぞれ加え合わせれば、以下のような解が求まります。

連成振動の解①

図の弦は長さ3lで糸の張力Sで張っておき長さlごとに質量mのおもりを結び付け、そのおもりは直角方向のみに振動するものとします。

連成振動の解②

壁側についているばねのばね定数をc、真ん中のバネのバネ定数をkとし、そのバネの境に重さmのおもりをつけた場合の連成振動の解を導きます。

2重振り子の振動①

糸の重さは考慮せずおもりを2つ吊るした振動角をθ1とθ2とした場合の振り子の微小振動の動きをラグランジアンを使って解析してみましょう。

2重振り子の振動②

それぞれの重りはどちらも質量mとし、その重りをつないでいる糸の長さはlで曲がったりせずかつ重さは無視できるものとします。

コリオリの力とは

フランスの科学者で軍属でもあったガスパール・ギュスターブ・コリオリ

初歩的な力学の分野において慣性系に関する話の中にコリオリの力というものがあります。
この“コリオリ”とは人の名前であり地球が回転することによっておこる見かけの運動力を、回転座標上で移動したときの移動方向と垂直な方向に受ける慣性力の一種を数式で表現したものになります。

一般的にこのコリオリという人物は科学者という記述が多いのですが実は軍人でもあったことはあまり知られていないようです。

北半球において大砲を撃ったとき、その弾道が標的よりもわずかに右にずれることを数式によって説明した人物ということで自衛隊でも多少知られた存在らしく、話の小ネタとして話題になることもありました(おそらく重迫撃砲(ヘヴィモータ)などではコリオリの力による弾道補正が必要になるためだと思います)。

回転座標で運動する物体

円運動の角度を、周囲に沿った距離を、ボールの速度を、慣性力をとおくと、

上の図は、矢印の通りに回転させた円盤を真上からみたものであり、中心から外側へ投げた球があたかも右のほうへずれたように見えるその様子を表したものです。中心部分にいる人物は図のの方向へ投げたつもりがのほうへまるで曲がって投げたように見えてしまいます。

はは動径方向に垂直な方向に働く慣性力とし、一定加速度での移動距離はの形で表せるので、

この力をコリオリの力と呼び、回転座標系で運動する物体に加わる慣性力のことを言います。

この力を実際に数式を使って具体的に表現してみましょう。

左の座標系が3次元での回転、右の座標系の図が2次元での回転を表したものになります。

これより回転座標系において時間変化した角度をとすれば以下のように表せます。

または、

これを時間で微分します。

上記式を再度時間微分します。

の間の関係は次式で表されます。

さらに系(慣性系)では次のような運動方程式、

が成り立つので上の式の結果を用いてを表せば、

これらを代入し系の座標について整理すれば、

は回転系座標から見た加速度運動で、運動の原因となる力としてのほかに2つの力が加わった形であり、右辺第2項、第3項は見かけの力(慣性力)を示しています。

右辺のそれぞれの意味は、

右辺第2項(コリオリの成分)
右辺第3項(遠心力の成分)

を示しています。

回転座標系をまとめてみると次のようになります。

慣性系に対して運動する座標系

1.等速度運動する座標系は慣性系となる(ガリレイ変換)
2.加速度運動する座標系は非慣性系(見かけの力=慣性力)を考える
  • 加速度αで運動している系見かけの力見かけの力

3.回転運動をする座標系は2種類の見かけの力を考える
  • 遠心力:
  • コリオリの力:

これらを踏まえて今度は長距離射撃におけるコリオリ弾道軌道計算を考えていきましょう。
次回に続きます。


PAGE TOP