コンソールの基本操作方法
コンソールパスワードの設定の仕方
ルータにコンソールパスワードを設定してみましょう。
設定するパスワードは“table”とします。
次のように打ち込みます。
RouterA# config terminal
RouterA(config)# line console 0
RouterA(config-line)# password table
RouterA(config-line)# login
RouterA(config-line)# ^Z 「 ←Ctrlキーを押したままZを押すとこうなります。」
RouterA# logout
いったんルータからログアウトしてEnterキーを押します。
そうするとパスワードが聞かれるので、設定したパスワード“table”を入力してみましょう。
これで設定手順が間違っていなければ実際に設定したコンソールパスワードが“table”であることが確認できます。
以上のような操作によってユーザEXECモードに入ることができるので、次にenableコマンドで特権モードに入ります。
この時パスワードが聞かれるので先ほど設定した“table”を入力します。
コンソールパスワードを使用する場合と、特権パスワードを使用する場合の違いを確認してみましょう。
RouterA# config terminal
RouterA(config)# line console 0
RouterA(config-line)# password table
RouterA(config-line)# login
RouterA(config-line)# ^Z
RouterA# logout
Router con0 is now available
Press RETURN to get started.
User Access Verification
RouterA> enable
Password: table
RouterA>
コンソールの設定
コンソールのタイムアウト設定の仕方
コンソールのタイムアウトを30秒に設定してみましょう。
RouterA# config terminal
RouterA(config)# line console 0
RouterA(config-line)# exec-timeout 0 30 「←0分30秒という意味」
RouterA(config-line)# ^Z
RouterA#
30秒間何もしないでいるとコンソール接続からログアウトされます。
Router con0 is now available
Press RETURN to get started
Enterキーを押します。
User Access Verification
以下の操作を行って特権モードに入ります。
User Access Verification
Password:table
RouterA>
コンソールのタイムアウトによりログアウトされないための設定
RouterA# config terminal
RouterA(config)# line console 0
RouterA(config-line)# exec-timeout 0 0
RouterA(config-line)#^Z
RouterA#
デフォルトで10分でログアウトするように設定されているので10分間操作しないと自動でログアウトしますが、exec-timeout 0 0 を設定するとログアウトされないように設定することが可能になります。
この設定は line vty にも可能になります。
コンソール接続時におけるコマンド入力制限を止める方法
ルータから出力されるメッセージによってコマンド入力が妨げられることがよくありますが、コンソール入力画面においてlogging synchronousと設定することにより、コマンド入力中はルータからのメッセージを表示させないようにできます。
次のように入力します。
RouterA# config terminal
RouterA(config)# line console 0
RouterA(config-line)# logging synchronous
RouterA(config-line)# ^Z
RouterA#
コマンド入力が終わりますとまたメッセージが表示されるようになります。
startup-config と running-configの違い
running-config
現在実行中のコンフィグレーションの確認は次のようにします。
RouterA# show running-config
starup-config
NVRAMに保存されているコンフィグレーションを確認するには次のように打ち込みます。
RouterA# show startup-config
今までの設定はrunning-configに対して行っているのであってstartup-configに対して行っているものではありません。
つまりこのままルータの電源を切ると設定した情報は消えてしまいます。
設定情報を残すには次のように入力します。
startup-configへのログ保存の仕方
RouterA# copy running-config startup-config
Destination filename [startup-config]? (←ここでEnterキー)
Building configuration...
[OK]
RouterA#
このコマンドによってrunning-configの内容がstartup-configにコピーされます。
show startup-configを行って設定した内容が保存されているか確認してみましょう。
tabキーの習得
RouterA# show running
と入力してEnterTabキーを押します。
今度は、
RouterA# show run
と入力してEnterキーは押さずTabキーを押します。
そうすると両方ともshow running-configと表示されます。
このようにTabキーは入力したコマンドを補完する機能があります。
コマンドの入力履歴の確認
次のように打ち込みます。
RouterA# show history
RouterA#
入力したコマンドが以下のように表示されます。
<ここにヒストリーコマンドによる実際のビットマップ画面を埋め込む>
startup-configの削除の仕方
次のように入力します。
RouterA# erase startup-config
Erasing the nvram filesystem will remove all configuration files! Continue?
[confirm] (ここでEnterキーを押す)
[OK]
Erase of nvram: complete
RouterA#
こうすることによってstartup-configの内容が削除されます。
実際にstartup-configを行って削除されていることを確認してみましょう。
この作業によってstartup-configは削除できますがrunning-configは削除できません。running-configの内容を一度全部削除したい場合、まずstartup-configを削除してルータのreload(再起動)を行います。ただしこの場合startip-configの内容も消えてしまいます。
reloadコマンドの実行
まず初めに次のように打ち込むと、
RouterA# disable
RouterA> reload
とやると次のように表示されます。
Translating"reload"...domain sever (255.255.255.255)
% Unkown command or computer name, or unable to find computer address
表示の意味
Ciscoルータでは現在いるモードに置いて実行できないコマンドや存在しないコマンドが入力された場合、DNSサーバに問い合わせに行きます。
これをさせないためにはグローバルコンフィグレーションモードでno ip domain-lookupと入力すればよいです。
reloadコマンドは特権モードで実行します。
特権モードでのルータの再起動(reload)
次のように打ち込みます。
RouterA> enable
Password: encryption
RouterA# reload
Proceed with reload? [confirm] (ここでEnterキー)
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