IPルーティング

スタティックルーティング

スタティックルーティングとは

スタティックルーティングとは、IPルーティングにおいてルーティングテーブルにないネットワーク情報を管理者が手動でルータに設定する方法になります。
そのためルーティングプロトコルの設定の有無は関係がありません。

 

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各ルータにおいて手動でスタティックルーティングテーブルを設定していきます。

 

先ほどの3つのルータの設定では隣接しているルータ同士の通信であれば可能でしたが、この設定を行えば直接つながれていないルータ間であってもネットワーク全体に対しての通信が可能になります。

 

ちなみにこのスタティックルートすべてが設定されていないとこのルーティングは動作しません。

RouterAの設定

ip routeというコマンドを使ってスタティックルーティングを設定していきます。

 

上の図を見てわかるようにRouterAは172.16.40.0のネットワークと172.16.20.0のネットワークに接続されており、LAN_10につながれた172.16.10.0のネットワークと、RouterCに接続されている172.16.30.0172.16.50.0には直接は繋がれてはいません。

 

なので直接つながれていない172.16.10.0および172.16.30.0172.16.50.0を認識できるようにスタティックルートを作成します。

 

RouterAでの場合、ネクストホップは常に172.16.20.1になります。

RouterA# config terminal
RouterA(config)# ip route 172.16.10.0 255.255.255.0 172.16.20.1
RouterA(config)# ip route 172.16.30.0 255.255.255.0 172.16.20.1
RouterA(config)# ip route 172.16.50.0 255.255.255.0 172.16.20.1
RouterA(config)# exit
RouterA# copy run start

RouterBの設定

ip routeコマンドを使ってスタティックルートを設定していきます。

 

RouterBは172.16.20.0172.16.10.0、そして172.16.30.0のネットワークに直接つながれており、172.16.40.0172.16.50.0のネットワークにはつながれていません。

 

なので172.16.40.0および172.16.50.0のネットワークを認識させるためのスタティックルートを作成します。

 

RouterBのネクストホップは2つになりそれはRouterAの172.16.20.2、そしてRouterCの172.16.30.2になります。

RouterB# config terminal
RouterB(config)# ip route 172.16.40.0 255.255.255.0 172.16.20.2
RouterB(config)# ip route 172.16.50.0 255.255.255.0 172.16.30.2
RouterB(config)# exit
RouterB# copy run start

RouterCの設定

RouterCにおいてip routeコマンドを使ってスタティックルートを設定していきます。

 

RouterCは172.16.30.0のネットワークと172.16.50.0のネットワークにつながれており、172.16.20.0172.16.10.0、さらに172.16.40.0のネットワークとは直接つながれていません。

 

なので172.16.20.0172.16.10.0172.16.40.0の3つのネットワークを認識できるようにスタティックルートを作成します。

 

RouterCのネクストホップは常に172.16.30.1になります。

RouterC# config terminal
RouterC(config)# ip route 172.16.20.0 255.255.255.0 172.16.30.1
RouterC(config)# ip route 172.16.10.0 255.255.255.0 172.16.30.1
RouterC(config)# ip route 172.16.40.0 255.255.255.0 172.16.30.1
RouterC(config)# exit
RouterC# copy run start

スタティックルーティングの確認

最後に設定の確認をします。コンフィグレーションの確認は設定と同じくらい重要な作業なので正確に行いましょう。

 

この確認を行うのに最適なコマンドはshow ip routeになります。

 

設定したルートがない場合など設定が正しいかどうかをrunning-configで確認してみましょう。

RouterAでのルーティングテーブルの確認

RouterAで次のようにしてルーティングテーブルを確認してみましょう。

RouterA# show ip route

 

残りの2つのルータも同じようにshow ip routeコマンドで確認してみましょう。

RouterB# show ip route

 

RouterC# show ip route

 

 

全部のルータにおいてルーティングテーブルの確認がすみましたら最後にpingコマンドを飛ばしてみてルータ間のIP接続状態を確認します。

nextupprevious


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