tftpサーバとの連携
CiscoIOSのアップグレードや再格納の際には万が一の時のためにIOSファイルをtftpなどへバックアップしておくと安心です。
デフォルトではフラッシュメモリがこのCiscoIOSの保存に使われます。
ルータのIOSを新しいIOSファイルにアップグレードする前にフラッシュメモリに新しいイメージのための空き容量があるかを確認します。
フラッシュメモリの容量と保存されているファイルを確認するコマンドはshow flashになります。
RouterA#show flash
表示された最後の行においてその容量がkbytsで示されます。
上記の例では8192kの空き容量があるので新しく使用したいファイルにとって十分な容量があるかをこの時点で確認しておきます
このようにコピーしたいIOSのための空き容量がフラッシュメモリにあることを確認してからバックアップ作業に入ります。
次にTFTPサーバに指定しているホストコンピューターへバックアップさせるためには、ルータをそのホストPC(tftpサーバ)との間においてネットワーク通信ができる状態にしておく必要があります。
tftpサーバに設定してあるPCのIPアドレス、さらにはバックアップするルータのIPアドレスが同じネットワーク上になるように存在させます。
仮にルータではIPアドレスが設定してあり、ルータのIPアドレスを変更せずに行う場合にはホストPCの側のIPアドレスを変更するようにします。
ローカルエリア内でのIPアドレスの変更
方法はいろいろありますがここでは検索窓を使ったやり方を示していきます。
ウインドウズ’でのやり方
まず最初に画面左下のをクリックして「プログラムとファイルの検索」と書かれてある部分に“ncpa.cpl”と打ち込んで検索をかけます。
そうするとネットワーク情報が出てくるのでその中のローカルエリア接続のアイコンをクリックします。
“ローカルエリアのプロパティ”ウインドウが出てきますのでその中の“インターネット プロトコルバージョン 4(TCP/IPv4)”ダブルクリックするか、または反転させてプロパティボタンをクリックします。
次のような画面が出てくるので下の画面のようなルータの設定だと192.168.20のネットワークに例えば253のホスト数を設定してルータと通信できるようにします。
ウインドウズ10の場合
ウインドウズ10の場合が左下の「ここに入力して検索」というところに先ほどと同じようにncpa.cplと入力すれば同じ操作画面が出てきますので上記と同じように設定操作していきます。
接続確認
上記の方法でネットワークの設定が終わったら疎通の確認をします。
ルータのコンソールプロンプトからデバイスに対してping送信を行います。
上図の設定例で実行する場合は対象とするルータのコンソールプロンプトから次のようにping送信を行います。
Router#ping 192.168.20.254
Current Directoryと書かれているところの右の欄に、ファイルを置きたい場所を指定します。
図の設定だとD:のiosというフォルダにしています。
またServer interfacesと書かれているとこの右の欄は見ての通りです。
TFTPホストへのping送信によってIPの動作状況を確認したのち、copy flash tftpコマンドを使用してCisco IOSをTFTPホストコンピュータへアップロードします。
Router#copy flash tftp
Source file name [] ? c2600-i-mz.120-11.bin
Address or name of remote host [] ? 192.168.20.253
Destination filename [c2600-i-mz.120-11.bin]? {Enterキー}
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
[省略]
しばらくすると次のように指定したところにファイルがコピーされます。
補遺-
まれにtftpdによるIOSダウンロードができない件について
例えばウイルスソフトやローカルネットワーク上においてファイアウォールなどを設定している場合、tftpdによるIOSのやり取りがまったくできないということがあります。
そういう時は、例えばXPの場合はローカル接続のアイコンを右クリックするなどしてファイアウォールの設定を一時的に無効にしたり、また同じくウイルスソフトのファイアウォールの設定を無効にするなどしてみてください。
そうするとうまくいく場合もありますが、それでもだめならばここで紹介しているtftpd以外のほかのソフトを使用するなどしてみましょう。
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