フーリエ正弦展開とフーリエ余弦展開
■フーリエ正弦級数とフーリエ余弦級数■
とのグラフを見ればわかるように、軸を中心に考えるとそれぞれが左右対称と非対称に分かれています。
こうした場合、その遇奇性によりはなので遇関数、
はなので奇関数であるといえます。
つまり求めるフーリエ級数展開においてが遇関数、または奇関数のどちらか一方であったならばそのフーリエ級数のそれぞれのどちらか一方がになります。
例えば、関数が遇関数であるとしに拡張し周期の周期関数にすると、この周期関数のフーリエ級数展開は次のようになります。
さらには、が奇関数ならば今度はがとなってしまうので周期のフーリエ級数展開はサイン項だけが残ります。
よって、
となります。
これをフーリエ正弦展開といいます。
実際に上記に述べたやり方で次の関数、
をフーリエ展開してみましょう。
グラフからわかるようには遇関数なのでとなります。
の導出
まずから計算していくと、
の導出
次にの計算をしていきます。
となるので結果は次のようになります。
※)20211105修正。導出過程順序が逆になっていました。ご迷惑をおかけいたし大変申し訳ございませんでした。
以上により結果的に次のように求まります。
ここで周期がなので、
展開していくと、
というような級数展開の式が求まります。
この方法を使うとある程度計算が省略できますので少しは楽です。
ちなみに求まったこの式、
のにを代入して式変換するとある有名な数式が出るようです(私は最近知りました…)。
書籍も出版されている有名な数学サイト“高校数学のうつくしい物語”様にくわしく説明されておりますのでぜひ参考にしてみてください。