フーリエ解析というのはフーリエという人が考え出した数学であり、もともとは熱の研究をしているときに熱伝導における数学的な記述を偏微分方程式により導き、その解を求めるためにこのフーリエ級数という理論的概念を構築したのが始まりだといわれています。
そしてそのフーリエ自信は「任意の(すべての)周期関数は三角関数の和として表せる」と主張していたようですが、実際にこの主張は大まかに正しいといわれております(フーリエ自信は証明はしてないそうです)。
現在にいたっては物理学を中心にしたさまざまな方面での利用(画像処理やデータ圧縮)、特にCT、MRIといった医用画像処理などの現代科学の基礎技術としてこの数学はおおいに役立ってもらっています。
このチャプターではフーリエ解析の概念と数学的技法を中心に解説していきます。
今、周期的ではない関数があったとします。
このとき、
周期 |
|
と考えることが出来るかと思います。
こういったとき、フーリエ級数はフーリエ積分とよばれるものになります。
上記式の、は以下のようになります。
実際に代入してみると、
ここで三角関数の関係式
より、
これをフーリエ積分公式などといったりします。
熱伝導方程式を解く際にこの上記の公式に例えば乗数に変数のついたが一緒にある場合の計算が必要になります。
一応そういった場合の積分公式があるようなのですが、それだと応用がきかないので例題でその解法を示したいと思います。
ただしこの積分は答えを出すまでが少々厄介です。
区間は次のよう和の記号を用いて級数に展開することが可能であるとします。
このように表現されるとき、上式の右辺、
の部分をフーリエ級数展開といいます。
右辺式中のは次のようになります。
実際にを求めます。