連成振動の解A
壁側についているばねのばね定数を、真ん中のバネのバネ定数をとし、そのバネの境に重さのおもりをつけた場合の連成振動の解。
振動の方向は水平方向のみとします。
両質点の変位をとすれば左端のバネはだけ伸び、中央のバネはだけ伸びます。そして右のバネはだけ縮みます。
ラグランジアンは
ここでを、
と置いて時間微分を施せば、
この時間微分による結果を(1.53)(1.54)にそれぞれ代入すると、
同様にして、
上記の式においてはが同時に0になると運動しないことになります。
なので、 のような運動が可能であるにはが同時に“0”にならない条件として、 先ほどのセクション内において示した次のような式、
を考える必要があります。これを実際に計算すると
出てきた式においてとおきましょう。
すると次に示すようなXに対する2次方程式が出来上がります。
これを計算します。
という結果が出てきたので次の2つの解が求まることになります。
を代入すると、
またを代入すれば、
したがって、
の4つとも解になるのでそれぞれを代入します。
これが一般解になります。
の与える解はなので距離を変えずに左右に振動する運動。
また一方では逆方向の運動と考えられます。
ラグランジュによる連成振動の解A関連ページ
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- 解析力学とは、簡単に説明すればニュートン力学における運動方程式の記述を座標変換などの解析的な手法を用い、力学の現象を数学的に洗練された形にあらためて表現しなおしたものをいいます。 当サイトコンテンツはあくまで初学者、あるいは一般の方が、解析力学というものはどんなものかと知るような場合に適した内容になっているかと思います。ただしある程度の微分積分学の知識が必要です。
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