スカラー三重積


3つのベクトル

vector A

vector B

vector C

を考えます。こうしたとき次に示す“スカラー三重積”という公式が成り立ちます。

スカラー三重積

 

【証明】

まず上式の左辺を計算します。

スカラー三重積の証明

より、

スカラー三重積の証明

次に右辺の計算についてですがこれは行列式と呼ばれるもので、この計算法はほとんどのテキストにおいては“サラス法”と呼ばれるものを説明しています。それでもいいのですがこの方法だと汎用性がないので当サイトにおいては、“行列式展開法”と呼ばれる計算方法について説明したいと思います。
【サラス法と行列式展開法】
一般的な線形代数学のテキストにおいては、3行3列の行列式計算はサラスの方法を用いて説明しているものがほとんどだと思います。しかしこの方法は基本的にやりにくく、そして汎用性がありません。そこでこのサイトで進めるのが行列式展開法です。この方法を使えば4行4列でも5行5列(かなり面倒になりますがちゃんと計算できます)でも計算できるようになります。

 

【行列式展開法の定義】

次の式をよく見てください。

行列式の展開

右辺a1の真横に位置している行列式は、元の左辺のa1がある位置から6時方向と3時方向にラインを引いたとすると、そのライン上にない部分を抜き出していることに気がつくはずです。そしてa2は12時、6時方向(上下方向)と3時方向のライン、さらにはa3は12時方向と3時方向のライン上にない部分を抜き出しているのがわかると思います。
ここで注目すべき点は符号です。

ベクトル,ベクトル解析,スカラー,三重積

のようにプラスとマイナスを交互にして番地のように憶えましょう。4次、5次さらにはそれ以上でも同じです。

 

【式の変形】
まず右辺の行列式

ベクトル,ベクトル解析,スカラー,三重積

において次に示すような形にそれぞれの代数の配置を換えます。

ベクトル,ベクトル解析,スカラー,三重積

このようにすれば先ほどの行列式展開法の定義がそのまま使えます(もちろん変形せずに行列式展開法の定義でそのまま計算したとしても結果は同じです)。
早速やってみると、 ベクトル,ベクトル解析,スカラー,三重積
ベクトル,ベクトル解析,スカラー,三重積
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となります。
結局のところ

ベクトル,ベクトル解析,スカラー,三重積

という結果が導かれるので、最終的に次のような公式が成り立ちます。

ベクトル,ベクトル解析,スカラー,三重積

【スカラー三重積についての補足】

さらに上記のスカラー三重積の右辺においては次のようなことも成り立ちます。

ベクトル,ベクトル解析,スカラー,三重積


これも実際に外積、内積を実行することによって証明されます。

 

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