2013年記事一覧

科学関連2013

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過去最大のクエーサー放出エネルギーを観測、太陽の2兆倍
http://www.afpbb.com/articles/-/2913865
ブラックホールの超高速ジェット、重粒子を含む可能性 豪研究
http://www.afpbb.com/articles/-/3003371

 

元々は2ちゃんの科学ニューススレから見つけてきたものなんですが結構面白い記事でしたのでスレ内のリンク先を引っ張ってきて取り上げてみました。
この内容だけでも非常に興味を引くと思いますが、さらにこうした事象における歴史的背景や数理論的な解釈などに関する解説なんかもあったらなおかついいだろうなと思いましたので、今回はこれらの周辺知識について簡単にやってみようと思います。

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ハッブルの法則と宇宙の膨張

ドップラー効果とは?
簡単に説明すればこのドップラー効果というのは音の発生源の移動による周波数の変化を捉えたものです。
私たちの普段の生活の中においていうと、例えば近づいてくる救急車のサイレンなどに代表されるように観測者に近づいてくる時は高い音、そのあとの離れていくときの場合は低い音に変化するといったことなどは一般的な経験上によって容易に気がつくことかと思います。このようなサイレンの音が変化している様子をドップラー効果と呼びますが、実は光源についても似たような性質があることがわかっています。

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図の銀河から地球に届くサインカーブは光の波長をイメージしたものと考えてください。上図の波長の長さを定位置にある場合の波長の長さとすると、近づいている場合の波長は下図(a)のように周波数が短くなります。

 

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逆に遠ざかっている場合においては図(b)のように周波数が長くなっていることがわかります。

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このような時、光はその周波数が短くなっているときは青くクェーサー,クエサイステラー,ブラックホール,降着円盤,シュバルツシルト半径,赤方偏移、逆に遠ざかっているとき(波長が長くなっているとき)は赤くクェーサー,クエサイステラー,ブラックホール,降着円盤,シュバルツシルト半径,赤方偏移なります。このように光源が観測者の側から見た場合において長波長側にずれる現象を赤方偏移と呼びます。

 

20世紀の前半あたりにおいて40個ほどの銀河のスペクトルを調べたところ、大半の銀河について次のような結果がでて、大方の銀河は私たちの天の川銀河から遠ざかっているということがわかったのです。

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なぜこのようなことが起こっているのかその当時はよくわからなかったようです。
ちなみに私たちの住む天の川銀河に一番近くにある銀河がアンドロメダ銀河と呼ばれるものですが、このアンドロメダ銀河については、

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ということがわかっており、遠い将来は天の川銀河と衝突をするといわれています。

 

そしてこれらの赤方偏移による周波数の違いを使って次のような式を考えます。
赤方偏移パラメーター

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続きを読む≫ 2013/12/29 15:00:29

コリオリ,軽火器,突撃銃,アサルトライフル,ガスパール=ギュスターヴ・コリオリ


 

8月18日の記事、“コリオリと軽火器の話”において長距離射撃におけるコリオリ力の影響について簡単に説明しました。

 

重複しますがこの“コリオリ”というのは地球が回転することによっておこる見かけの運動力を、回転座標上で移動したときの移動方向と垂直な方向に受ける慣性力の一種を数式で表現したものになります。
実際の現象で有名なのは台風の回転する向きなどで、それ以外には射程数キロをこえるような長距離狙撃などを行う場合はこのコリオリ力の影響を考慮する必要があり、よくマンガやアニメなどでその題材にされることもあるようです。

 

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以下の数式は回転座標系における見かけの運動力も考慮した運動方程式になります。

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右辺第2項と第3項にあるのがその見かけの運動力を示す部分になりますが2項と3項の間にあるバッテンは、掛け算のバッテンではなく外積(クロスプロダクト)の表示です。この外積に関しての説明はこちらのサイトを参照してみてください。
前回の記事ではコリオリの力の説明のみで、実際の弾道計算などの内容はなかったので今回は具体的にその弾道計算を代数的にやってみようと思います。
ちなみに数学関連の記事はこちらのmathematical.jpでやると決めていますが、最初のコリオリをテーマにした話はこちらのブログで行っているのでこっちのほうにUPします。

 

またドメインの関係とかその他いろいろな理由で数学関連のブログをたまにこっちでやるかもしれません…
ブログ更新ちょっと息切れしてきたかもしれないというのは ひ・み・つ・ニ・ダ (by 滝クリ風)
続きを読む≫ 2013/11/25 21:23:25
物体(剛体)の回転に関する物理的特性を示す用語で“慣性モーメント”というのがありますが、それに関連する内容で“平行軸の定理”というのがあります。

 

これは物体の軸に関しての慣性モーメントがわかっているとき、これに平行な位置における軸に関しての慣性モーメントを求めるとき使われる計算法になります。

 


慣性モーメントの詳しい説明はこちら

 


任意の点0を通るz軸の周りの慣性モーメントの計算
重心を通る1つの軸があるとし、それをz軸として、z軸の周りの剛体の慣性モーメントをとします。この軸に平行でhの距離を隔てた軸まわりの慣性モーメントを考えます。

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の式を積分の形にすれば

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0の周りのモーメントは、

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ここで慣性モーメント,計算,平行軸定理,くり抜き円盤,シュタイナー定理を質量中心の座標とします。
積分の第2項は質量中心を通り、慣性モーメント,計算,平行軸定理,くり抜き円盤,シュタイナー定理軸に平行な軸周りの慣性モーメントであり、これを慣性モーメント,計算,平行軸定理,くり抜き円盤,シュタイナー定理とします。
質量中心より回転の中心0までの距離を慣性モーメント,計算,平行軸定理,くり抜き円盤,シュタイナー定理とすると

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となります。

 

さらに第3項の慣性モーメント,計算,平行軸定理,くり抜き円盤,シュタイナー定理及び慣性モーメント,計算,平行軸定理,くり抜き円盤,シュタイナー定理は質量中心の定義においてゼロ。
以上の結果より、慣性モーメントとして、

慣性モーメント,計算,平行軸定理,くり抜き円盤,シュタイナー定理

すなわち

慣性モーメント,計算,平行軸定理,くり抜き円盤,シュタイナー定理

が導かれます。
つまり、軸の重心を通るときの慣性モーメントがわかっていればその軸に関して平行に移動したところの慣性モーメントが、上記式の右辺第2項を足しさえすれば求まるということになります。
続きを読む≫ 2013/09/01 00:27:01


フランスの科学者で軍属でもあったガスパール・ギュスターブ・コリオリ

初歩的な力学の分野において、慣性系に関する話の中にコリオリの力というものがあります。
この“コリオリ”とは人の名前であり地球が回転することによっておこる見かけの運動力を、回転座標上で移動したときの移動方向と垂直な方向に受ける慣性力の一種を数式で表現したものになります。
一般的にこのコリオリという人物は科学者という記述が多いのですが実は軍人でもあったことはあまり知られていないようです。

 

北半球において大砲を撃ったとき、その弾道が標的よりもわずかに右にずれることを数式によって説明した人物ということで自衛隊でも多少知られた存在らしく、話の小ネタとして話題になることもありました(おそらく重迫撃砲などではコリオリの力による弾道補正が必要になるためだと思います)。

 

余談ですが攻殻機動隊というアニメにおいて少佐と呼ばれる登場人物(草薙素子)が、「相手がコリオリの法則を熟知した手練れ〜」というセリフを吐くワンシーンがあり、飛距離数百メートルの軽火器においてはコリオリの力を考慮する必要はほとんどないのですが、2キロをこえるような長距離狙撃である場合なら確かにコリオリの力を考慮して狙撃ポイントを修正する必要があるかもしれません。
しかしながら実際に訓練や演習などで小銃射撃を行った経験から言わせてもらうと、そのような長距離からの狙撃を行う場合はまず銃の性能、さらには風圧・風向といった気象条件などに大きく左右され、さらには弾丸はまっすぐに飛んでいくイメージがありますが実際にはちゃんとニュートンの万有引力は働いており、飛行時間が長ければ長いほどその落下を考慮しなければなりません(かなり平らな放物線を描いているような感じになり、その様子は曳光弾(えいこうだん)を使うとよくわかります)。
つまり1キロを超えるような長距離狙撃においてはそれらのすべてのパラメーターを厳密に考慮した上で、さらにコリオリの弾道計算までいれる(射出点の緯度や方向によっても違いが出てくる)といういわば神業的な技術が必要になります。全く不可能とは言いませんが不確定な要素が多いため現実的には不可能に近く、こういった狙撃を成功させるにはコリオリの力の考慮云々以前の話となることでしょう。
ちなみにゴルゴ13という劇画において、スナイパーである主人公がスコープで照準をとるときターゲットが必ず中心に位置していますが基本的にあれは間違いです。あのような長距離狙撃においては先ほども指摘した重力や風向風圧による弾丸軌道のずれを考慮しなければならないためその分を計算して狙いを定め直さなければなりません。実は原作者のほうもそういったことは重々承知しているらしく、しかしながら一般人向けにあえてそのようにして描かれているのだそうです。
続きを読む≫ 2013/08/18 01:02:18

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