オイラー方程式
オイラーの式
ある関数の積分があるとします。この差異を考えて、この時の変位をとするとこれが極値を持つ条件というのは、
をちょっとだけ動かしたものをとし、その導関数の変分をとると、
見てわかるように微分と変分は入れ換えることが可能です。
さらにに全微分の公式を適用すると次のようになります。
さらにの式にこれを代入すると、
第2項の計算は部分積分を使います。
ここで上式の部分積分を施した右辺第一項は、端点を固定(同じポイント)しているので結果はになります。
(2.1)に代入すれば、
そしてこの積分がに対して結果でなければならないので
となります。これはオイラーの方程式、またはオイラーラグランジュ方程式と呼ばれているものです。
このオイラー・ラグランジュの方程式をつかって簡単な例を捉えてみましょう。
簡単な例
平面上の2点を結ぶ曲線で長さが最小になるものは直線です。このことをオイラー・ラグランジュ式を使って示してみましょう。
線要素の2乗は曲線のパラメーターとしてをとれば、
に対するオイラー・ラグランジュ方程式は、
よって(2.3)は、
となりやはり直線であることがわかります。(積分定数は、)
ここで任意のパラメーターをとった場合もやってみると、
なのでこれに対するオイラー・ラグランジュ方程式は、
両辺を連立させれば、
(2.4)式より、
さらに今度はパラメーターをにとれば
この時のオイラー・ラグランジュ方程式は直接変分計算を行います。
であることに注意し、上記の式に部分積分を実行すると次のようになります。
は任意の変分なのでそれぞれ、
出てくる積分定数をと置いていけば、